Jリーグ最大の関心事、トーレス。鳥栖の受け入れ準備はできているか (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 サイドバックの吉田もまた、「裏へのスピードがあるので、まずトーレスを見てクロスを上げたい」と語り、「前線でのキープ力もあるので、3人目の動きを生かすことでもできるし、攻撃のバリエーションは増えると思う」と期待を込める。

 トーレスの1日も早い出場、そしてゴールが待たれるところだ。

 選手登録の規定により、この試合には出場できなかったトーレスだが、7月22日に行なわれるJ1第17節から出場可能になる。フィッカデンティ監督は「まだ4日くらいあるので、コンディションを評価して、どれくらいの時間で、どう使うかを考える」としながらも、「確実に(先発11人+控え7人の)18人には入ってくる」と明言した。途中出場も含めれば、次節ベガルタ仙台戦での出場の可能性はかなり高そうだ。

 とはいえ、日本の夏は高温に加えて多湿でもあり、ヨーロッパの夏とは明らかに異質なものだ。サッカー選手としてのトーレスの能力が、Jリーグでは突出したものであることは間違いないとしても、彼が適応しなければいけないことは、おそらくピッチ内外を問わず少なくない。

 早く彼のプレーを見たい気もするが、その一方で、焦らずしっかりと準備を整えてからピッチに立ってほしい気もするというのが、正直なところだ。もちろん、J2降格の危機に立たされている鳥栖にとってみれば、あまり悠長なことは言っていられないのだろうが。

 とにもかくにも、フェルナンド・トーレスのJリーグ・デビューはまもなくである。

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