最下位にあえぐグランパス。「改革の痛み」にどこまで耐えられるか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Masashi Hara/Getty Images

 さらに時計の針を巻き戻せば、FC東京の先制点にしても、名古屋から見れば、あまりにやるせない失点だった。FC東京にPKが与えられた名古屋のファールはかなり際どく、どんなレフリーでも絶対に見逃してはくれないというほど、あからさまなものではなかった。風間八宏監督が「これだけアクシデントで試合を動かされると(勝つのは)難しい」と嘆くのも無理はない。

 連敗を止めるためにも先に失点はしたくなかった名古屋にとって、いずれも出鼻をくじかれる、あまりに痛い失点ばかりだった。結局、名古屋はブラジル人トリオの高い個人能力を生かしたセットプレーで2点を返すにとどまった。わずかに1点が遠かった。

ブラジル人トリオの活躍で1点差まで迫るが...ブラジル人トリオの活躍で1点差まで迫るが... 前半はボランチで、後半は右サイドバックで奮闘したMF宮原和也は「(開幕直後の)勝っていたときは、もっと余裕を持ってプレーできていた」と語り、こう振り返る。

「相手に先制される試合が多く、追いかける立場になると焦ってしまう。シンプルに前へ前へ(ボールを蹴る)というのも大事だが、もっと落ち着いて余裕を持ってやれたらいいのに......、そういうシーンがいっぱいある」

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