「鹿島アントラーズは、まさにブラジル」と言い切るレオシルバの真意 (5ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko
  • 井坂英樹●写真 photo by Isaka Hideki

――日本人選手に何を伝えたいですか?

「慢心しないよう、気持ちをしっかりと持ってほしい。鹿島のような大きなクラブの選手は試合に出たり、活躍すれば、メディアでの取り上げ方も変わってくるでしょう。でも、そうなったからといって、『これでいい』と慢心してほしくはない。

日本人だけじゃなく、どんな選手も同じだと思うのですが、高いところに目標を置けば置くほど、少しでも慢心したり、スキが出てしまうと、その目標は達成できなくなる。常に向上心を持って、成長してほしいし、そういう姿勢をしっかりと受け継いでほしいですね」

――昨季は最後の最後でタイトルを逃してしまいました。

「非常に嫌な思い出ですね。思い出したくもないです。言葉にするのは非常に難しい......悔しさや寂しさ、悲しさ、いろんなものがミックスされた状態になりました。その気持ちを忘れずに、その気持ちをエネルギーに変えて、今シーズンは同じ過ちを犯さないよう、今度は逆に喜びが爆発させて、いい気持ちになりたい。とにかく嫌な思い出なので、それがかえって『やってはいけない』という大きなモチベーションになっています」

――好きな日本語を教えてください。

「『がんばってください』です。グッドラックと言い換えられるけど、『がんばってください』というのは、『一生懸命やってください』という意味でもあると思うので、その言葉が好きです。同時に『お互いががんばろう』という想いも感じるので、助け合ううえで、非常に大事な言葉だと思っています」

――最後に、「鹿島アントラーズってどういうクラブか?」と訊かれたら、どう説明しますか?

「ブラジル(笑)。まさにブラジルです」

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