2018.04.26

また負けたガンバ。ダービー勝利の
勢いが続かない「個」頼みのクルピ流

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 築田純/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

 湘南は前線から差し込み、最終ラインの選手に自由を与えない。ビルドアップで機能不全を起こさせることに成功。これで自分たちがボールを持てるようになると、それぞれが正しいポジションを献身的に取ってボールを動かし、奪われてもセカンドボールを拾い、優位に立った。組織としての戦術的熟成で、ガンバ大阪を完全に上回っていた。

「隣の選手同士で温度を感じていくというか。ユニット、という話を選手にはしました。今日はお互いのやりたいことがつながった、と思います」(湘南・曺貴裁監督)

 前半16分だった。ガンバは組織が破綻し、先制点を浴びる。右サイドを破られかけ、慌てて2人で対応に行くも、クロスを折り返される。エリア内で受けた相手FWのシュートを2人がかりでブロックするが、こぼれ球を拾われ、菊地俊介に突き刺された。相手ボールに複数の人が集まって、それを守りきれなかったら、必ず隙は生まれる。

 その後もガンバはサイドを中心にポイントを作られ、決定的なシュートを打たれており、大量失点してもおかしくはなかった。適切なポジショニングや各自の仕事分担が徹底されていない。それによって生じた不安定さだった。

 もっとも、後半のガンバは少し違う顔を見せる。ボランチの高江麗央を下げ、敵陣に切り込める中村敬斗を投入し、遠藤をボランチに落とした。遠藤が配球役に回り、倉田秋、藤本淳吾にボールが入るようになる。ボールを持つ時間が増えたことで、個人の力量差が出た。

「前半も後半のような戦いができていれば、なにも問題はない。(終盤は)相手も足が止まり始めていたし。(戦いの)波を減らして、安定した戦いができるようになれば......」(G大阪・遠藤)