2018.03.19

久保建英が「FC東京の顔」になっては
ダメだ。福田正博がクギを刺す

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

福田正博 フォーメーション進化論

 3月14日に行なわれたルヴァンカップのグループステージ第2節で、アルビレックス新潟と対戦したFC東京は、久保建英(たけふさ)のJ1公式戦初ゴールで1-0と勝利した。16歳9カ月10日でゴールを挙げた久保は、森本貴幸(アビスパ福岡)が保持していたJリーグのカップ戦での史上最年少記録(16歳10カ月12日/当時・東京ヴェルディ)を更新した。

新潟戦で決勝ゴールを挙げたFC東京の久保建英 昨季、FC東京U-23の一員として主にJ3でプレーした久保だが、今季は開幕戦からトップチームで、リーグ戦、ルヴァンカップともに試合の後半から起用されている。

 彼のプレーをもっと長く見たいと思っているファンは多いだろう。そこは「若い選手をどう育てるか」というクラブや監督の判断によるところだが、久保にはすでに、先発でも十分に活躍できるだけの能力が備わっていると私は考えている。

 最大の特長は「判断力」。つまり、的確な状況判断と、判断スピード、そして、それを実行できる高いテクニックだ。久保はボールをもらう前に首を振って周囲を確認し、状況に合わせたポジションを取ることができる。そしてパスを受けた後は、ボールを保持することもできるし、ターンして前を向いてドリブルすることもできるし、ワンタッチで味方にパスを出すこともできる。

 チームの中でも際立っている判断の速さや正確さは、バルセロナの下部組織にいた2011年からの約5年間で身につけたものだろう。

 また、J1であってもまったく臆することなくプレーしているメンタル面もすばらしい。若い選手は、ミスをすると次のプレーでパスをもらうことを躊躇(ちゅうちょ)することがよくあるが、そういった場面も一切ない。失敗を恐れずに何度でもボールを受けようとする姿勢は感心してしまうほどだ。