ついに育成講座も始まった「サッカーアナリストという仕事」の可能性 (4ページ目)

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「特に神戸のコーチ時代には、当時の監督だった三浦(俊也)さんがすごくデータを見る方だったので、講師の藤さんと一緒に必死で資料を作りました(笑)。まだノウハウが構築されていなかった時代ということもあったでしょうが、アナリストは自分だけで考えるのではなく、『ここってどうなってるの?』といった、周囲から吸収する姿勢が大事になります。

 この講義は、それを体験できる貴重な機会ですね。受講者の方たちの目のつけどころも、すごくよかったです。このなかから、実際にプロの世界で活躍する人が出るかはわかりませんが、どの世界に入っても、互いに情報を共有し合えるような"信頼"を築くことを大切にしていってほしいです」

 情報戦がモノをいうようになったプロの世界で、その需要を満たすほどに日本のアナリストの数が充足しているとは言い難い。Jリーグでは、DAZNの参入で各クラブに分配される資金の使い方に注目が集まっているが、監督や選手だけでなく、アナリストの整備にも資金を投じてほしいところだ。今後も継続していく予定だというデータスタジアムの講座が、"当たり前のもの"として認知されるよう、サッカー界全体が動いていくことを期待したい。

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