グランパス入り濃厚な元ブラジル代表ジョーは、波瀾万ジョーな凄いヤツ (4ページ目)

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by AP/AFLO

 ブラジルリーグのレベルは、欧州主要リーグとJリーグの中間くらいと言っていいだろう。ジョーがJリーグの水準をはるかに超える能力を持っているのは間違いない。

 とはいえ、彼とて日本での成功が約束されているわけではない。まず、家族を含めて日本での生活に適応し、チームが求める役割をよく理解し、実践する必要がある。また、ネイマールのように1人で点を獲ってくるタイプではないから、彼が望む場所に望むタイミングでパスを出してくれる相棒が必要だろう。

 2017年に続いて2018年も好調を持続し、Jリーグで大爆発すれば、4年ぶりにセレソンへ復帰してW杯ロシア大会に招集される可能性は十分にある。

 2018年、日本のファンは、10年前に欧州ビッグクラブが40億円を費やして獲得したほどの逸材でありながら、その後、私生活の乱れから2度も戦力外通告を受け、にもかかわらずどん底から這い上がってきた男の「奇跡の復活劇」を目にすることになるかもしれない。

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