セレッソ大阪にも「二刀流」。山村和也がマルチに働き、元日の大舞台へ (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO SPORT

「勝っている状況だったので、早くシステムを変えて安定感を持たせていかなければならなかった。神戸は絶対にハーフナーを入れてくると思ったので、山村の価値はいつも以上に高かった」

 山村はFWとしておよそ98分、DFとしておよそ22分をプレーした試合を振り返り、「(ケガ人がいて)メンバーが変わったなかでも、コミュニケーションを取ってプレーできた」と笑顔を浮かべ、「どこのポジションで出ても、結果につながるプレーをできればいい」と、逆転勝利を喜んだ。

 山村のコンバートはそれ自体の成功だけでなく、今季20ゴールを記録したFW杉本健勇ら、既存FWの危機感に火をつけたという点でも、その効果は見逃せない。おそらく、それを抜きにセレッソの躍進を語ることはできないだろう。

"二刀流"をなしうる稀有な才能の価値を改めて誇示するように、セレッソは14年ぶりとなる天皇杯決勝へ駒を進めた。

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