我々がいるべき場所はJ1。変幻グランパスは堅守アビスパを崩せるか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Matt Roberts - JL/Getty Images for DAZN

 過去の歴史を振り返ると、J1昇格プレーオフではリーグ戦成績上位が下位に敗れる番狂わせは少なくない。それを考えれば、絶対に気を緩めることのできない天敵との対戦が、結果的に名古屋にとっては幸いしたのかもしれない。

 千葉との対戦が決まってからの1週間、名古屋は非公開練習のなかで、徹底して千葉対策に取り組んできたという。

 システムも、従来の4バックから3バックへ変更。守備時は両サイドのMFがしっかり下がって、サイドのスペースを埋めた。キャプテンのFW佐藤寿人は語る。

「ジェフの(攻撃の)ストロングポイントは、ロングボールとワイド(両サイド)に人がいること。(FWラリベイへの)ロングボールからセカンドボールを拾われ、サイドのスペースを使われると、2列目にいい選手がいるので苦しくなる。それで前回はやられてしまった」

 実はこの両チームは2週間前、最終節直前の第41節でも対戦している。結果は、名古屋のホームゲームでありながら0-3。名古屋の完敗だった。

 手痛い敗戦だったが、まだ生々しい記憶として残っていることは、逆に名古屋にとっては好都合だったのだろう。「ジェフがロングボールを蹴ってくるときは、両サイド(のMF)が下がってセカンドボールを拾う。(5バックに近い形にはなったが)割り切って対応ができたので、ジェフのよさを出させなかった」と、佐藤寿は言う。

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