31歳で突然変異か。フットサルFリーグ
9年ぶりの日本出身得点王へ

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 11年目のFリーグに、ふたつの異変が起きている。

 ひとつは、毎年のように下位に沈んでいた湘南ベルマーレの好調ぶり。過去プレーオフに一度も進出したことのない湘南だが、今季は第20節を終えて3位と好位置につけている。

得点ランキングでトップを走る府中アスレティックFCの渡邉知晃得点ランキングでトップを走る府中アスレティックFCの渡邉知晃 そしてもうひとつの大きな変化は、得点ランキングに表れている。今季得点ランクを牽引しているのは、府中アスレティックFCに所属する日本代表FP(フィールドプレーヤー)の渡邉知晃だ。

 Fリーグは開幕初年度の2007−2008シーズンにFP横江怜(よこえ・れお/ペスカドーラ町田)、2年目にFP稲田祐介(当時・バルドラール浦安)が得点王に輝いて以降は、外国籍選手あるいは帰化選手が常にランキングトップにいた。しかし今季は第20節終了現在、渡邉は28ゴールで2位のFPロドリゴ(湘南)に6得点差で得点ランキング1位に立っている。そのため、9シーズンぶり3度目となる純日本人得点王の誕生に大きな注目が集まっているのだ。

 2009年に初めてFリーグのピッチに立った渡邉は、今シーズン開幕までの8シーズンで計105ゴールを積み重ねていた。1シーズンあたり平均約13ゴールを挙げている計算で、キャリアハイは2013−2014シーズンの18得点。最前線のピヴォでプレーし、ボレーシュートの技術はリーグ屈指。決勝などのビッグゲームにもめっぽう強い。

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