J1昇格なるか。V・ファーレン長崎の高木琢也監督は顔に自信がある (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO SPORT

 引き分けでも、その強さを印象づけた長崎。とはいえ、わずかな勝ち点差が明暗を分けるのがシーズン終盤戦である。内容的には満足できる試合だったと納得する一方で、せっかくこれだけの内容の試合ができたからこそ勝ち点3が欲しかったという気持ちが、長崎に強く湧き上がっていたとしても不思議はない。

 完全な勝ちゲームだったのだから、あそこで勝ち点3を取っていれば......。そんな後悔が最終的に生まれないとも限らない。

 しかし、高木監督は顔にうっすらと笑みを浮かべ、そんなネガティブな見方を一蹴する。

「僕の顔を見てもらえばわかるが、ネガティブな顔をしているとは思われないと思う。いいチャンスを作っているのに点が取れないのは、技術も関係しているのはわかっている。でも、山形というなかなか崩されない、点を取られないチームを相手に、最後まで押し込んでいきながら決定機を作れたことは自信を持っていい。それもできていないのに、いい攻撃ができたとは言えないし、それができたから、次は決めなきゃいけないという課題も見える」

 長崎は山形と引き分けたことで、第30節から約1カ月続いた連勝が5でストップ。しかも同じ日、3位のアビスパ福岡がレノファ山口に勝利したため、順位は再び入れ替わり、長崎は3位に転落した。

 だが、そんなことでは長崎の勢いは止まらない。90分間足を止めない戦いぶりには、そう思わせるだけの説得力があった。

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