福田正博は願う。「ハリルJは各ポジションで国内組を試してほしい」 (3ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 SBのほか、各ポジションで新しい選手を試してもらいたいが、とりわけ代表でのプレーをもっと見たいのが杉本だ。

アグレッシブにボールを奪い、縦に速い攻撃スタイルを具現化するためには、1トップの選手が後方からのボールをしっかり収められることが大きなポイントになる。それができれば、両サイドの選手が相手ゴールに迫るパワーが生まれるからだ。逆に、ここでボールを失うようだと、自陣での守備に追われて疲弊していくことになる。

 現時点で1トップのファーストチョイスは大迫勇也だが、彼が万全の状態でW杯本番を迎えられる保証はない。そうした状況に備え、186cmと長身ながら足元の技術があり、J1リーグ得点ランキング2位の16得点(26節終了時)を挙げている杉本に、サウジアラビア戦よりも多くのチャンスを与えられることを願う。

 10月のキリンカップの後は、11月に欧州遠征を行ない、12月にEAFF E‐1フットボールチャンピオンシップ(旧・東アジアカップ)で北朝鮮、中国、韓国との対戦が予定されている。ロシアW杯に向けてメンバー争いを激化させることが、強化時間の限られた日本代表をレベルアップさせるだけに、ここで起用された新たな選手たちが、どういったプレーをして、どんな結果を残してくれるのかを楽しみにしたい。

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