福田正博は願う。「ハリルJは各ポジションで国内組を試してほしい」 (2ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 そうしたなかで、ハリルホジッチ監督が9月5日のサウジアラビア戦でどういった選手起用をするのかを注視していた。オーストラリア戦で出場権獲得を決めたメンバーからの大幅な変更を期待していたが、先発で起用されたフレッシュな選手は約2年ぶりに代表に復帰した柴崎岳のみ。途中交代で1トップに入った杉本健勇が代表デビューを飾ったとはいえ、やや物足りない印象だった。

 日本代表は10月6日にニュージーランド(豊田スタジアム)、10日にハイチ(日産スタジアム)とキリンチャレンジカップで戦うが、その試合では新しい選手をもっと多く起用してもらいたい。欧州リーグはシーズン真っ只中のため、ハリルホジッチ監督にとってはJリーグで活躍する選手を試す、絶好の機会となるだろう。

 センターバックでは、三浦弦太や植田直通という若くて国際大会の経験が少ない選手に場数を踏ませたいところだ。吉田麻也と昌子源、ケガと不調で代表落ちしている森重真人の3選手に続く選手たちを、不測の事態に備えて目処を立てておく必要がある。

 両サイドバックも長友佑都と酒井宏樹、酒井高徳に続く選手が見当たらない。この3選手に加えて内田篤人がバリバリ働けた頃は、日本代表でもっとも選手層が厚いポジションだったが、いまでは若い世代からの押し上げもなく、人材難だ。

 コンディション不良による"どん底"から抜け出した長友が、新シーズンにどこまで状態を戻してくるのか。それを頼りにしなければならないのが現状なだけに、Jリーグの若い選手たちには、もっと大胆なプレーで代表入りをアピールしてほしい。

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