満身創痍の日本代表に、福田正博が熱望する「補強カード」は杉本健勇 (3ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 オーストラリア戦に向けて明るい話題は少ないが、攻撃陣には主力の代わりとなる選手が揃っている。サイドアタッカーのポジションには、宇佐美貴史やスペインで存在感を増す乾貴士がおり、ここ数試合で大迫が担ってきた1トップには、プレミアリーグで開幕2連続ゴールを決めた岡崎慎司が再び起用される可能性が高いだろう。

 岡崎の他にも、マインツの武藤嘉紀やシュツットガルトの浅野拓磨といった若手FWがいるが、今回はセレッソ大阪の杉本健勇を招集してはどうかと考えている。今シーズンは23節終了時点で14得点を挙げ、直近の7戦で8ゴールと絶好調。優勝争いに加わっているチームを見事にけん引している。

 杉本はセレッソのユース育ちで技術も高く、若い頃から注目を集めていた。しかし、これまでは波に乗ると目を見張るプレーをする反面、調子が悪くなると、がむしゃらさが消えて淡白さが目立ってしまっていた。

 それが、今シーズンはどんな試合展開になってもゴールを奪うためのプレーに徹している。身長187cmと高さがあり、体を張ったプレーを厭わなくなっているのも頼もしい。体格に勝るオーストラリア相手には、攻守のセットプレーでも貴重な戦力になるため、岡崎との併用で先発起用させることも視野に入れてもらいたい。

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