「ポドルスキ封じ」作戦成功。20歳と思えない柏の老獪なCBコンビ (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 悪いプレーをした選手を叱咤したり、いいプレーには拍手を送ったりと、チームを盛り立てようという姿勢は好感が持てたが、本来求められる役割はそうではないだろう。まだ2試合目とはいえ、ポドルスキ自身がチームにフィットできておらず、味方もポドルスキを生かし切れていない状況がくっきりと浮かび上がった。果たして時間だけで、この問題を解決できるのだろうか。大きな期待を背負って加入したぶん、今後の不協和音を予感させた。

 とはいえ、そうしたチーム状況だけがポドルスキを機能不全に陥らせたわけではない。ポドルスキに仕事をさせなかった柏の若きCBコンビも称えられるべきだろう。

 ポドルスキとのマッチアップの機会がより多かったのは、21歳のDF中谷進之介だ。開始1分、ポドルスキにクサビが入ると、背後からガツンと当たってボールを奪取。ファウルすれすれのプレーだったが、これがポドルスキに冷静さを失わせた。

 21分、今度は20歳のDF中山雄太が激しくチャージ。ここではポドルスキが耐え、左サイドに展開してチャンスにつなげたが、中山に対して怒りをぶつけるなど、神戸の背番号10のメンタルは徐々にヒートアップしていく。

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