ホームで強いジュビロ磐田。名波浩監督に聞くと「俊輔効果」と答えた (6ページ目)

  • 浅田真樹●取材・構成 text by Asada Masaki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

――その結果、第18節のヴァンフォーレ甲府戦(1-0)のように、1点を守り切る試合もできるようになっていますね。

「そうですね。あの試合は、早い時間(14分)に1点は取れたけど、その後は自分たちがボールを回せそうにもなかった。と同時に、選手たちの頭の中には、第10節に小瀬(山梨中銀スタジアム)でやったアウェーの甲府戦が残像としてあったと思う。MF宮崎智彦が退場して、何とか勝ち点1(0-0の引き分け)を持って帰ってきた試合なんですけど、あのときも(宮崎が退場する前の)11人対11人のときでさえ相当ボールを回されていたんです。

 選手たちはその印象もあって、(第18節の試合では)『もう(ボールを保持しなくても)いいか』と守りに徹した。その『もういいか』には大いに賛同するし、昨季だったら、自分も『もっとボールをつないで前へ出ていけ』と言っていたかもしれないけど、それだと、前の選手と後ろの選手の意思がバラバラになって間延びしていた危険性もあった。だから、自分も選手の判断に任せたし、それを黙って見ていました。『ああ、この選手たちはすげぇな』と思いながらね」

(後編につづく)

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