元MVPレアンドロ・ドミンゲス獲得で、横浜FCのJ1昇格は叶うのか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Etsuo Hara - JL/Getty Images

 横浜FCの関係者が洩らすように、能力の高い外国人助っ人を両輪にし、チームは成長を示しつつあった。

 しかし、序盤戦の勢いは低下している。直近8試合は1勝6敗1分けで、岐阜戦を前に11位まで転落。イバ、ヨンアピンの2人に攻守で依存してしまい、プレーを相手に読まれるようになった。第23節の岐阜戦も、その傾向は顕著に出た。

 横浜FCは立ち上がりからリトリートしてブロックを作り、ショートカウンターを狙うが、自陣に入られたときの寄せが甘い。むしろ、決定機を作られてしまう。攻撃も前線のイバに蹴り込むだけで、単調を極めた。

「前半は内容的にも決してよくなかったと言えます。相手に決定機を2度、3度と作られ、守備の緊張感が薄くて。高丘がどうにかファインセーブで防いでくれて、ゼロに抑えられました」(横浜FC・中田仁司監督)

 岐阜は4-2-3-1を攻撃時には3-4-3に変化させ(ボランチの1人がバックラインに落ち、両ワイドが高い位置を取る)、サイドに人をかけて目眩(めくるめ)く攻撃を繰り出した。とりわけ、左サイドからの攻撃は迫力満点。福村貴幸がタッチラインで幅を取り、古橋亨梧がSBとCBの間で"暗躍"した。岐阜のボールプレーの質と練度は、横浜FCを上回っていたと言えるだろう。

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