W杯出場の決め手に、福田正博がハリル監督に求める岡崎慎司の起用法 (6ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 そんな中、W杯出場権を手にするためのポイントは、岡崎慎司の起用法だと思っている。動き回ることに特性がある岡﨑は、確かにハリルホジッチ監督の"中央に張る1トップ像"にはフィットしないが、右サイドでの起用は十分可能なのではないだろうか。

 前線の選手に「裏を狙え」と指示をするハリルホジッチ監督にとって、岡崎ほどその意図にピッタリな選手はいない。1トップの大迫が落としたボールにサイドから岡﨑が走り込めば攻撃に迫力が生まれる。こうしたゴール前への切り込みは、相手DFに与えるプレッシャーが大きく、本田にはないよさでもある。

 岡﨑が試合の流れを変えられる選手であることは、日本中の誰もが知るところだ。相手にボールを奪われた時の前線からの激しいプレスも、イラク戦で足りなかった日本代表の大きなパワーになる。そして何より、彼ほど気持ちのこもったプレーができる選手は他にいない。

 気がついたら岡﨑が点を決めていた――。そんな可能性も視野に入れた万全の人選と準備で残る2試合を戦い、W杯ロシア大会への出場権を獲得してくれることを期待している。

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