ACL首位通過で、フロンターレが今季のモヤモヤから突き抜けるか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 確かに、川崎にとっては「勝って当たり前と思われる試合は、すごく難しい。簡単ではない試合だった」(中村)のは事実だろう。勝てば自力で決勝トーナメント進出を決められるという有利さと同時に、「少なからずプレッシャーはあった」と、MF大島僚太も認める。

 だが、鬼木達監督が「点を取る時間が幸運だった」と話すとおり、前半なかば(28分)に先制すると、前半のうち(45分)に2点目を追加。さらには後半開始早々(49、53分)、立て続けに3、4点目を奪えたことで、川崎は落ち着いて試合を進めることができた。

 川崎は今季ACLで煮え切らない試合ばかりが続き、グループリーグ4試合を終えた時点で4引き分け。決勝トーナメント進出が危ぶまれる状況にあった。

 しかし、最後は2連勝での締めくくりに「多少力の差はあったが、プレッシャーがあるなかでしっかり結果を出してくれた」と鬼木監督。DF谷口彰悟は「勝てない、勝てないと言われるなかで、結果的に(引き分けても)負けなかったことがよかった」と振り返った。中村もまた、「4引き分けではあったが、(相次いで)ケガ人も出るなかで、負けなかったからこそ今日につながった」と笑顔を見せ、「チームが一丸となって、みんなでつかんだ突破」と、言葉に力を込めた。

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