来季はJ1で実現か。東京Vと横浜FCのJ2天王山に見る両者の強さ (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 4月29日から5月7日までの間、ゴールデンウィークだったことで、Jリーグはその間、特別日程で試合が組まれていた。横浜FCは中3日での3連戦。さすがの怪物イバも「とても疲れていたので、タフな試合だった」と苦笑いを浮かべるほどだ。

 だが、そんな過密日程の3連戦も、第9節から続いた連勝こそ3でストップしたが、2勝1分けで乗り切った。最終ラインで横浜FCの堅守を支えるDFカルフィン・ヨンアピンは、劣勢のなかでの引き分けという結果に「満足しなければいけないだろう」と穏やかな表情で語り、こう続ける。

「今日、これ以上のプレーをすることは難しかった。この試合が1週間(9日間)で3試合目。1試合目ならもっとできたかもしれないが、みんな疲れていて、今日のサッカーはいつもの横浜FCのレベルではなかった」

 幸いにして、2位の湘南ベルマーレ、3位の名古屋グランパスもそろって引き分けに終わったため、横浜FCは首位を守った。ヨンアピンは疲労と安堵とを少しずつにじませながらも、笑顔で言う。

「いつものようなサッカーはできなかったけれど、それでも横浜FCはまだトップにいる。ハッピーなことだ」

 勝ち点3は取れなかった。だが、首位・横浜FCは勝てなかった試合のなかでも、確かな強さを感じさせた。

 大きな意味のある勝ち点1、である。

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