福田正博が熱く推薦。UAE戦メンバーに
加えるべき国内組が2人いる

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 不透明な状況ながらも、清武と香川が共にW杯予選に間に合う兆しを見せていることは大きいが、まだ両選手とも予断を許さない状況にあるのも事実。希望的観測からこれまで何度も苦い結果を招いたことを忘れてはならない。昨年のW杯予選前半戦で苦戦した大きな要因は、所属クラブで出場機会を得られずにコンディションが上がらなかった海外組に、「W杯予選ではやってくれるだろう」と安易な期待をしたことにもあるのだ。

 年が明けてからの海外組が、所属クラブでどういった起用をされているかを見ると、本田圭佑と長友佑都は昨年から状況は変わらず出場機会を得ることができずにいる。だが、ほかの選手に目を向ければ、大迫勇也はケルンでレギュラーとして起用され、マインツの武藤嘉紀も故障から復帰した年明けからはコンスタントに出場機会を得ている。プレミアリーグでは岡崎慎司もスタメンを取り戻し、新年からベルギーリーグのゲントへ移籍した久保裕也は、3試合連続ゴールを決めるなど好調をアピールしている。

 1トップの候補には大迫、岡崎、武藤がいる。右サイドMFにはサウジアラビア戦と同様に本田圭佑に代わって久保裕也を起用するのに加え、岡崎を右サイドに使う手もあり、さらには小林悠(川崎F)という選択肢もある。原口のいる左サイドMFでは、齋藤も期待を抱かせるアピールを見せてくれている。それだけに、あとは清武か香川の復調待ちというのが現状だ。

 しかし、これはあくまでも4-2-3-1というフォーメーションから考えた場合のことに過ぎない。コンディションがよく、パフォーマンスを計算しやすい選手から起用していくと割り切って考えれば、4-4-2という布陣を採用する手もある。2トップと右MFの組み合わせを、大迫、岡崎、武藤、久保、小林悠の5選手から選び、2トップを横並びではなく縦関係にすれば、4-2-3-1との違いを最小限にできる。

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