J2の「オリジナル10対決」は、千葉が名古屋を圧倒でJ1復帰へ光 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 だからこそ、結果はもちろん大切だが、まずは目指すサッカーに確信を持って取り組むことが必要だった。

「チームの成長具合には満足している」というエスナイデル監督は、ここまで2勝1分けと好スタートを切った状況に「勝つのは常にポジティブなこと」としながらも、「結果以上に自分たちがやっていることに満足している」と語る。

 この日の名古屋戦に関して言えば、相性のよさがあった点は否めない。要するに、相手の戦い方とのかみ合わせがよかったのだ。やや腰が引けているにもかかわらず、無理をしてでもショートパスをつなごうとする名古屋は、プレスをかけたい千葉にとってはおあつらえ向きの相手だった。今後、すべての試合がこれほど思い通りに進められるわけではない。むしろこんな試合は稀だと考えたほうがいいだろう。

 しかし、自分たちが進むべき道をはっきりと見定め、自信を持って長いシーズンを戦い抜くという意味では、この勝利はひとつの大きなきっかけになるのではないだろうか。

 千葉と名古屋が対戦するのは8シーズンぶりということは、すなわち、千葉のJ2暮らしが8シーズン目を迎えたことを意味している。

 長かったJ2生活に終止符を打ち、そろそろJ1復帰を――。そんな期待が高まる完勝だった。

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