大勝にも「体温が低い」と苦言。スペインの名将はヴェルディを蘇らせるか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AFLO SPORTS

 スペインの名将は、ヴェルディを再び栄光に導けるのか?

 3月11日、味の素スタジアム。ヴェルディは高木善朗の2得点1アシストなどで、水戸ホーリーホックを4-0で下している。開幕戦は徳島ヴォルティスに1-0で敗れたが、第2節の大分トリニータ戦は1-0で勝利。連勝により、暫定ながら2位に浮上した。

「まだまだ課題ばかり。攻撃も、守備も、ポゼッションも」

 4-0と勝利した後も、歴戦の指揮官に浮ついたところはまるでなかった。

 ロティーナはいかなるチーム構想を描いているのか。

「ポゼッションで守る」。それは戦略の一つの軸になっているだろう。システムは3-4-3を採用。この点は、スペイン人監督のほうがJ2に適応したと言えるかもしれない。この日の対戦相手だった水戸も含め、J2は3バックが主流になっている。欧州監督らしいのは、単純な人海戦術や走力だけのプレーを志向していない点だろうか。幅を広く使い、奥行きを出す。精度は別にして、その回路はすでに構築されている。

 例えば、左サイドには左利きの選手をセットで用い、最大限にピッチの幅を使う。彼らは左足で蹴るだけに、ボールの動く渦が一方向にならない。また、水戸戦ではセンターバックの永田が(相手が高いラインをとったときに)右サイドの裏に蹴り込むロングパスが顕著に見られた。右ワイドの選手を走らせ、深みをつけ、相手に打撃を与える意図だろう。事実、先制のPKはこの形から生まれている。

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