「齋藤学ショー」に敵将もお手上げ。新生マリノスが浦和を撃破 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by FOOTBALL PRESS

 横浜FMはポゼッションに不具合が生じ、押し込まれ、齋藤までボールが届かない。すると、前半から見え隠れしていた右サイドの守備に綻びが出る。後半は修正を図ったようだが、改善は見られなかった。マルティノスは組織的に守備をする感覚が乏しい。また、昨シーズンまで鉄壁を誇った小林祐三の代わりに入った松原健は、宇賀神友弥の突破に対し、何度も裏をとられた。

 浦和の拙攻で失点にはならなかったが、その混乱はチーム全体に伝播する。

 後半63分、横浜FMは左サイドを途中出場の関根貴大に崩され、ラファエル・シルバに同点弾を浴びる。さらに2分後、柏木陽介のクロスをラファエル・シルバにヘディングで叩き込まれ、逆転されてしまう。

 しかし、この日のチームは反撃する力を残していた。

「全員が準備万端。誰もが先発で出られるほど。交代選手が違いを見せてくれた」(エリク・モンバエルツ監督)

 後半86分、横浜FMは交代出場のウーゴ・ビエイラが抜群の感覚でニアに入って合わせ、同点に追いつく。

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