Fリーグ10年目で初の1位陥落。「絶対王者」名古屋は返り咲けるのか (4ページ目)

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 現在、ほとんどのクラブはふたつのセットを作り、ある程度、均等に出場機会を与えている。そうした相手に対しても強度を保てる選手の能力、監督の細やかなベンチワークは特筆に値する。また、試合に出場する時間が短いながらも、練習から手を抜かずに取り組んでいる村上、佐藤らベテランの存在は、チームの一体感を保つうえで不可欠だった。

 名古屋が過渡期に入り、大阪が成熟期を迎えたことで起きた10年目の変化。2月24日から始まるプレーオフで、いよいよ10年目のFリーグ王者が決まる。

 Fリーグのプレーオフのレギュレーションは複雑だ。まず、リーグ戦1位となった大阪は、3月3日に行なわれるプレーオフ・ファイナルラウンド進出が決定している。2月24日に墨田区総合体育館で行なわれるプレーオフ・ファーストラウンド、そして2月25日のプレーオフ・セカンドラウンドでは、リーグ戦2位から5位の4チームがノックアウト方式で対戦する。

 10連覇を目指す名古屋は、リーグ戦5位でプレーオフに進んだ府中アスレティックF.C.と対戦する。このカードは昨シーズンのプレーオフ・ファイナルラウンドと同じであり、今シーズンのリーグ戦の対戦成績は1勝1分け1敗と互角。初めてファーストラウンドからプレーオフを戦う名古屋は、未経験のプレッシャーとも戦わなければならない。

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