「アジアの壁」vs「アジアの大砲」。
同期監督のJ2九州対決が熱い!

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 そのスタイルの源(みなもと)となるのは、緻密な守備組織だろう。決して戦力が満たされない状況において堅守速攻型のチームを作り上げ、これまで率いたすべてのクラブで一定の成果を挙げてきた。

 一方の井原監督は、監督のキャリアとしては決して長くない。2002年に引退後、2006年に北京五輪を目指すU-23日本代表のアシスタントコーチに就任。2009年から5年間は、柏レイソルのコーチを務めた。

 福岡の監督になったのは2015年のこと。就任1年目でいきなりJ1昇格を成し遂げたのは高木監督と同様で、J1の舞台で苦しんだのも同じだ。ふたたびJ2で戦う今季が、監督3年目のシーズンとなる。

 標榜するスタイルも、高木監督に共通する部分がある。2015年に昇格を成し遂げた際は守備組織を整備し、1−0で勝つサッカーを展開。とりわけシーズン終盤の10試合で8試合が無失点と、まさに自身の現役時代の魂が乗り移ったかのような鉄壁ぶりだった。

 そんな両チームが、2月上旬に宮崎で行なわれたDAZNニューイヤーカップで対戦。結果は福岡が4−0と長崎を一蹴し、昨季のJ1チームの意地を見せた。

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