「クラブW杯を見て腹が立った」浦和レッズ柏木陽介の激アツ逆襲宣言 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Wataru Kohayakawa/AFLO

「クラブW杯を見るのは、ちょっと悔しかったっていうのは正直あった。そこで(鹿島が)結構結果が出たっていうのが何か腹立って、『なにしとんねん、レアル。ぶち負かせよ』と思ったけど(笑)」

 2カ月ほど前の出来事を振り返り、そう語ったのは浦和の背番号10、MF柏木陽介である。冗談めかし、笑いにくるまれて発せられたその言葉は、しかし、偽らざる彼の本心だったに違いない。

 年間勝ち点1位になった時点で、普通のリーグ戦なら文句なしの優勝だった。ところが、チャンピオンシップという制度により、浦和はタイトルを失った。しかも、自分たちから優勝を奪っていった相手が檜舞台でスポットライトを浴び、世界を相手に堂々たる戦いを繰り広げている。これが悔しくなかったはずはない。

 だが、その一方で柏木は、優勝をさらわれたライバルが不気味な強さを発揮し始めていること――それはすなわち、クラブW杯で躍進する予兆めいたものでもあったわけだが――に気づいてもいた。

「鹿島がどんどん強くなっていっているのは感じていた。オレらとの試合のなかでも強くなったなって、やりながら感じていたから。(鹿島は)セカンドステージは全然やったけど、(チャンピオンシップでは)なんか強いときの鹿島やなっていうか......。そういう勝負強さとか、チームとしての(一発勝負への)持っていき方とかはうまいなって思う。そこらへんは自分たちも意識せなあかんなと思った」

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