ポドルスキ不要? 上り調子の
ヴィッセル神戸が、マジで今季はV候補

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 そんな神戸が、ようやく進むべき針路を定め始めた。それが、昨季だったのではないだろうか。

 ファーストステージこそ、5勝7敗5分けと負けが先行し、12位に甘んじた。だが、セカンドステージに入ると、11勝4敗2分けの勝ち点35で2位に躍進。総得点33、総失点18という数字は、失点を一昨季ファーストステージの水準まで戻すとともに、得点はほぼ倍増である。

 堅守をベースに、ボールを奪ったら一気に攻め切り、作ったチャンスは確実に生かす――。ネルシーニョ監督が志向するサッカーが、確実に結果に結びついてきたことを数字も証明している。

 昨季は年間勝ち点でも前シーズンの12位から7位にランクアップ。年間勝ち点トップを最終節まで争った浦和レッズ、川崎フロンターレには水をあけられたが、年間勝ち点3位の鹿島アントラーズとは、わずか勝ち点4差。AFCチャンピオンズリーグ出場が手に届くところまで迫っていた。

 上り調子という点ではJ1屈指と言っていい神戸。もちろん、このシーズンオフにも積極的な補強に取り組んだ。

 今季は新たに、日本代表経験を持つMF高橋秀人(FC東京→)、FW田中順也(柏レイソル→)、さらには、それぞれの前所属で主力として活躍したDF渡部博文(ベガルタ仙台→)、MF大森晃太郎(ガンバ大阪→)といった実力者が加入。彼らは、昨季後半の躍進をさらに加速させる存在として期待される。

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