レアルも驚いた鹿島・昌子源は今季、日本代表のレギュラーになれるか (2ページ目)

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 それ以外のプレーでも、相手FWへの縦パスを読み、タイミングよく前に出てインターセプトする能力、奪ったボールを長短のパスで味方につなげるフィード能力と、それまで昌子がJリーグの舞台で見せてきたスキルが、フィジカルが強くてゲームスピードも速い国際試合でも十分に通用するレベルであることを実証してみせた。

 国内リーグのいいプレーヤーから、国際舞台でも戦えるプレーヤーへ。昌子がドメスティックな舞台から、インターナショナルな舞台へ羽ばたくきっかけとなったのが、クラブW杯だと思われる。今まで欠けていた国際経験を積んだことで、自信も相当についたに違いない。

 振り返ってみれば、ここまでの道のりは決して短くはなかった。

 昌子が鹿島でレギュラーをつかんだのは、米子北高卒業後に入団してから4年目となる2014年のこと。現在のJリーグは、高卒で即戦力になれるほどレベルは低くないが、同期の柴崎岳がルーキーイヤーからリーグ13試合に出場し、2年目にはレギュラーを獲得したことを考えれば、初年度の出場がゼロだった昌子に多少の焦りはあっただろう。

 それでも、昌子はしっかりと地に足をつけて、着実に力をつけてきた。そうして、鹿島伝統のセンターバックの系譜、つまり秋田豊、岩政大樹らの系譜を受け継ぎ、2015年からは「背番号3」を背負うまでに成長を遂げた。

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