来冬の高校サッカー選手権へ。「ニューバランスカップ」を西武台が制す (3ページ目)

  • スポルティーバ●文・撮影 text & photo by Sportiva

 この大会の最大の特徴は、参加校が多くの試合を経験できることだろう。全48校が各4校12ブロックに分かれる1次リーグで3試合、各ブロックの1位と、2位のうち成績上位の4校が進む決勝トーナメントでは、さらに最大4試合を戦うチャンスが生まれる。

 また、1次リーグで敗れたとしても、敗れた高校同士がフレンドリーマッチを行なうことができる。全12面のグラウンドを有する時之栖の設備の充実ぶりと、「互いのチーム力を向上させる」という主催者側の信条が、そんな柔軟な取り組みを実現させているのだ。

 日程はわずか4日間ながら、ここで得られる経験値は計り知れない。選手たちも確かな手ごたえを実感している。優勝した西武台の新キャプテン、美川は大会をこう振り返る。

「全員が強い気持ちを持ってこの4日間を戦うことができました。チーム力や団結力がアップしたと思いますし、選手同士のコミュニケーションもよくとれるようになったと思います。今は埼玉県のチームのレベルが高いですが、負けてはいられません。いい意味で、ここには帰ってこないように、毎日の練習を頑張りたいです」

 タイトル獲得を喜んでいた選手たちは、すぐさま1年後の選手権に向けて気持ちを切り替え、時之栖を後にした。西武台、札幌大谷だけでなく、この大会で切磋琢磨した48チームは、これからどのような成長を遂げていくのか。今年の活躍に注目したい。

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