スペインの目利きが語る「鹿島の選手でリーガにも通用するのは誰か」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 その点、昌子源は単純に「高さ」がネックになってしまう可能性もある。あるいは、コンタクトプレーの連続による疲弊だ。欧州リーグでは、そこをアジャストできるか。

 クラブW杯における昌子は、跳躍力や(落下地点の)予測力で上回っていた。読みのよさは長所だろう。ナシオナル戦の、ゴールに入ってクリアしたシーンにも見られるように、集中力が高い。その点、成長要素は見える。しかし、今すぐにリーガで力が出せるか? まずはフランスやオランダなどの中堅リーグで経験を積めば、面白いセンターバックになると言えるのではないか」

 そう言ってエチャリは、虚心坦懐に指摘を続ける。

「攻撃に関しては、両足でボールを持てる選手が多い。これは日本サッカー全体に当てはまることだが、日本代表をスカウティングし続けてきた私から見ると、トップ下的な性格の選手が育つ印象だ。柴崎岳、小笠原満男、それに遠藤康。3人ともFWの背後でプレーすることで力を発揮する選手だろう。2列目に入ったときのプレースピードが速く、ビジョンに優れ、判断もよく、ドリブルもシュートもパスも、どれでも選択できる。なかでも個人的に高く評価したいのは遠藤だ」

 エチャリは遠藤に高い査定をつけた理由を、こう明かしている。

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