OB福田正博が考える、「浦和レッズが真の王者になれない原因」 (5ページ目)

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

「万年中位」のクラブだった浦和を、毎シーズン優勝争いに加われるようにしたのは、以前優勝した時のように強力なスター選手を置かずに、チーム全体の組織力を着実に高めてきたペトロビッチ監督の功績だ。これは大いに評価すべきことだ。

 それだけに、現状のスタイルを貫きながら、「勝者のメンタリティ」が脈々と受け継がれる「常勝クラブ」へ変貌するには、選手や監督だけではなく、クラブのスタッフや関係者すべてが、「優勝」というものに、これまで以上に貪欲になる必要がある。

 そして、大一番で負けるたびに口にしてきた、「楽しんでサッカーをする」「自分たちのサッカーをする」という逃げ道を封印し、どんなに苦しくともプレッシャーを真正面から受けとめ、勝利を求めることだ。それができなければ、「大一番に弱い」という汚名をすすぐことも、名実ともにビッグクラブになることも叶わないだろう。

2年ぶりに1シーズン制となる来季、浦和レッズというクラブとチームが、どう変貌を遂げるのか。今から大いに楽しみにしている。

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