ユース年代の頂点に立った青森山田。
悲願の高校選手権との2冠はあるか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

「東日本(プレミアリーグEAST)、また高体連(高校体育連盟)の代表として、結果を出さなければいけなかった。選手たちがピッチのなかで(自分たちの実力を)証明してくれたことをうれしく思う」

 とはいえ、"真のユース年代日本一"となるタイトル獲得も、青森山田にとっては「道半ば」にすぎない。言うまでもなく、およそ半月後には高校のチームにとっては最大目標である、全国高校サッカー選手権大会が控えているからだ。

 黒田監督は束の間の喜びに浸りつつも、「もう一度、このピッチに戻ってこられるよう、ひとつひとつ勝ち上がりたい」と話し、すでに視線を選手権に向ける(選手権の準決勝、決勝は、同じ埼玉スタジアムで行なわれる)。

 すでに全国高校総体(2005年度)では優勝している青森山田は、今年高円宮杯CSを制したことで、高校チームの"3大タイトル"のうち、まだ手にしていないのは選手権だけとなった。

 昨年度の選手権でも、青森山田は優勝候補に挙げられながら準決勝で敗れ、惜しくも優勝を逃している。1年生のときから正GKとして青森山田のゴールを守り続ける廣末は、「選手権は憧れの舞台。今年で3回目の出場だが、優勝したいとずっと思ってきた」と語り、集大成となる大会への決意を口にする。

「過去2回の選手権は自分たちのサッカーができず、不完全燃焼だった。最後は笑って終わりたい」

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