クラブW杯1強6弱の現実も「ガンバレ鹿島、レアルの本気を引き出せ」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio


 レアルの準決勝を見ればよく分かる。対戦相手のクラブ・アメリカは、かなりうまく試合を進めた。しっかりと人をつかまえるディフェンスで、能力の高いレアルの選手をフリーにさせず、しかもただ守るだけではなく、効率よくカウンターにもつなげた。

 一方のレアルは明らかに動きが重かった。長距離移動や時差によるものなのか、あるいは意図的にセーブしていたのかは分からないが、プレーにスピードが欠け、攻撃のテンポはなかなか上がらなかった。

 クラブ・アメリカのリカルド・ラ・ボルペ監督が「試合は拮抗していた。相手が優位だったとは思わない」と語ったのもうなずける。

 だが、それでもクラブ・アメリカは勝てなかった。集中力が切れやすいと言われる、前後半それぞれのロスタイムに、レアルはきっちりと1ゴールずつを決めて2-0。

「ピッチが少し硬く、前半は難しかったが、後半はいろんな形でチャンスが作れてよかった。クリスティアーノ(・ロナウド)が(2点目の)ゴールを決めてくれたし、今日の試合には満足している」


 そう語るレアルのジネディーヌ・ジダン監督の表情からは、余裕しゃくしゃくといった様子がうかがえた。スコアのうえでは、それなりの接戦でも、慌てるまでもなかったというのが率直な気持ちだろう。

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