もはや相手も怖がらない。遠藤保仁が語るガンバ大阪「停滞のシーズン」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●構成 text by Sato Shun
  • 説田浩之●撮影 photo Setsuda Hiroyuki

 特に、うちは得点が少なかった(53点)。今年は誰も(得点が)ふた桁にいっていない。優勝を目指すうえでは厳しいよね。前線だけの責任じゃないけど、これだけ前にいい選手がいて53得点っていうのは、少ない。もっと点が取れたし、もっと攻撃的にいってもよかったと思う」

 前半戦が終わったあと、遠藤は「前に攻めたい攻撃陣と、後ろに重心を置きたい守備陣との考え方の違いが試合(の結果)に出てしまった」と語っていた。FWパトリックが不調で、FWアデミウソンの融合が遅れたことも大きかったが、点が取れなかったのは、チームとしてどう戦うのか、その擦り合わせがきちんとできていなかったからでもある。その結果、全体的にボールを奪う位置が低くなり、前線が孤立し、攻撃がうまく機能しなかった。

「ファーストステージは、全体的に低い位置で我慢しながら、相手の隙を狙って点を取りにいくサッカーをしてきた。その中で(前のほうは)連係を欠いていた。攻め上がったとしても、個人技で何とか相手のマークを外していく、みたいな感じだった。それじゃ、なかなか得点は伸びないよ。

 セカンドステージは、アデミウソンがよくなってきたし、メンバーも固定できて、多少波に乗れた感があった。でも、相手をいなして、余裕を持って勝った試合はほとんどなくて、紙一重の試合が多かった。実際、力の差はそんなにないし、『今のガンバなら勝てる』って、どこのチームも思っている。以前は、俺らが攻撃的にいくことで、相手は『まず守備をして』っていう態勢になるから、その時点で先手が取れていたんだけどね」

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