「強いセレッソを取り戻す」。
柿谷曜一朗、山口蛍が語る3年ぶりのJ1

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 実のところ、手術した右足首は、「(ケガが治って)間に合ったと言っていいのかどうか、実際わからない」。柿谷は「無理してでも出たいっていうことは伝えていたし、無理する形にはなったけど、そうさせてくれるように調整してもらった」という。

 そうまでして柿谷が出場にこだわったのは、セレッソをJ1へ戻したいという一念だったに違いない。柿谷が続ける。

「足は(メディカルスタッフのおかげで)ホントにいい状態だった。ただ、足首を手術して、本来は段階を踏んで(トレーニングして)いくべきところを、試合に出るためにやっぱり(いくつかの段階を)飛ばしてやらなければならなかった。それが正直なところ」

 フル出場した岡山戦でも、試合終盤には何度も太もものあたりを伸ばすようなストレッチを繰り返していた。長期ブランク明けで無理を重ねたため、筋肉系のトラブルを起こしかねない不安もあった。

「5カ月も休んでいたのに、足が最後までもつわけもなく、いろんなところにガタは出るけど、それは自分でもわかっていた。でも、そんなにゆっくり(トレーニングを)している時間はないって思っていたので。監督も、メディカルの人たちも、それを理解してくれた」

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