単に残留しただけのアルビレックス新潟。
これでは降格の日も遠くない

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 日刊スポーツ/アフロ●撮影 photo by Nikkan sports/AFLO

 ところが、昨季15位のクラブがそんな指揮官を招聘するからには、それなりの覚悟があるのかと思いきや、結局シーズン途中で解任。いったいクラブはどこを目指しているのだろうか。

 ホームゲーム、しかもシーズン最終戦でありながら、負けているにもかかわらず、相手ボールを奪いにいこうともしない。そんな試合をサポーターに見せなければならなかった罪は重い。成岡が語る。

「この(最後の)3試合は特に難しかった。今日は(J1残留という)結果だけ。これだけ勝てないのは、実力のなさだけでなく、原因がある。冷静に分析して来季につなげたい」

 もちろんサポーターは、今日の試合で大事なことは何か。そのために選手がやらなければならないことは何か、を理解していた。だからこそ、ブーイングもせず、絶望的なまでに退屈な試合を見守ってくれた。

 だが、プロとして見せてはいけない試合を見せた事実に変わりはない。寛容なサポーターに甘え、この恥辱を忘れてしまえば、いずれ待っているのは降格の二文字である。

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