【恩田社長の600日】FC岐阜のスポンサー料を集めるためにしたこと (4ページ目)

  • 恩田聖敬●文 text by Onda Satoshi

 最後にスポンサーとのエピソードを紹介します。

 スポンサー特典として、サンクスマッチと呼ばれる試合に企業名を冠としてつけるものがあります。その試合は企業ののぼり旗を掲げて、企業の紹介ブースでイベントやアトラクションを行なったり、企業からの来場者へのプレゼントがあり、企業PRが行なわれました。また、企業の社員とその家族が大勢で観戦に来てくれます。

 これはあるスポンサーの言葉です。

「ウチはサンクスマッチという商品を非常に評価している。今の時代、社員旅行も企業内運動会もなくなってしまい、社員みんなで何かをやることがないが、サンクスマッチを通じて、仕事以外のことをワイワイ言いながらみんなで一緒に楽しめた。来年もぜひやりたい」

 FC岐阜がスポンサーに提供できるものに、こういった「社内活性化」が挙げられます。経営トップの思いだけではなく、社内も巻き込むことができれば、企業を元気にできると思います。

 企業が元気になれば、ぎふが元気になります。それがFC岐阜の存在意義です。

(つづく)

【profile】
恩田聖敬(おんだ・さとし)
1978年5月10日、岐阜県生まれ。岐阜北高―京都大―京都大大学院を修了し、2004年にネクストジャパン入社。ゲームセンター店長など、アミューズメント、エンターテインメント系の仕事に従事し、キャリアを積む。2012年、ネクストジャパンホールディングスがJトラストに吸収合併されて、同社に移る。2014年から岐阜フットボールクラブ代表取締役社長に就任。2015年1月、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症を公表し、2015年11月、社長退任を発表した。2016年6月30日に「株式会社まんまる笑店」を設立。代表取締役社長に就任。

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