「残留の達人」アルビレックス新潟に迫る過去最大級の降格危機 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 1999年のJ2創設時にJリーグ参入を果たした、"J2オリジナル10"のひとつである新潟は、2003年にJ2優勝。翌2004年からJ1で戦い続け、現在まで一度もJ2に降格することなく、今季でJ1在籍は連続13シーズンに達している。

 これは、今季の18クラブのなかでは、過去に一度もJ2に降格したことのない鹿島アントラーズ、横浜FM、名古屋を除くと、浦和レッズ(2001年から連続16シーズン)に次ぐ、長期のJ1連続在籍記録なのである。

 現在、年間勝ち点でトップを走り、強豪クラブのイメージが強い川崎でさえ、J1は2005年からの連続12シーズン。昨季J1王者のサンフレッチェ広島にしても、奇しくも2004年に新潟と一緒にJ1昇格を果たしているのだが、その後、2007年に再びJ2に降格しているため、現在まで連続8シーズン在籍にすぎない。この数字を見れば、新潟がいかに長くJ1で戦い続けているかがわかるだろう。

 確かに、新潟は強豪クラブとは言い難い。J1在籍13シーズンで最高成績は6位。ひと桁順位だったことは4シーズンしかなく、実際、ファーストステージを17位で折り返した昨季がそうだったように、残留争いに巻き込まれたことは1度や2度ではない。

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