「残留の達人」アルビレックス新潟に迫る過去最大級の降格危機 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 確かに新潟の結果が一番悪いが、「今の流れ」という点ではそれほどの差はない。むしろ大きな問題となりそうなのは、「残りの対戦」のほうである。同3クラブの残る5試合の対戦相手は以下のとおり(※順位は年間。A=アウェー、H=ホーム)。

◆甲府=6位・柏(A)→8位・横浜FM(H)→17位・福岡(A)→18位・湘南(A)→11位・鳥栖(H)

◆新潟=3位・鹿島(H)→13位・磐田(A)→2位・浦和(H)→4位・G大阪(A)→5位・広島(H)

◆名古屋=12位・仙台(A)→17位・福岡(H)→13位・磐田(H)→9位・神戸(A)→18位・湘南(H)

 甲府と名古屋がいずれも福岡、湘南との対戦を残しており、特に名古屋は下位クラブとの対戦がほとんど。その一方で、新潟はトップ5との対戦が4試合も残っている。

 残留争いとは火事場の馬鹿力が試される戦いであり、過去の例を見ても、その時点での順位はあまり参考にならない。とはいえ、客観的に考えて、新潟がかなり不利な状況に立たされていることは事実だ。勝ち点4のアドバンテージも、逃げ切りに十分とは言えないだろう。

"Jリーグオリジナル10"のひとつである名古屋ほどのインパクトはないものの、新潟がJ2降格となれば、これもまたなかなかの"事件"であることは、これまでの歴史が物語っている。

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