ジュニア世代の試合データから読み取る、
8人制サッカーの可能性

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

 8人制を導入した日本サッカー協会も、「すべての選手のプレー機会を多くすること」を主な目的としている。11人制の広いフィールドでの試合では、ボールを持つ選手に偏りが見られることもあるが、今回の決勝の2試合は、ボールにかかわるプレー数に選手間で大きな差が出ることはなかった。Jリーグ平均が約26回(40分換算)なのに対し、40回前後の選手がほとんど。攻守の切り替えが早い展開のなかで、パスをするか、ドリブルをするか、それをどのように防ぐかが問われる機会が増えることで、選手の判断力の速さは大きく向上するに違いない。

1対1に強くなるとともに、ひとつひとつのプレーに対する選手の責任感も増すだろう。そういった8人制サッカーの長所を指導者が理解し、「この世代の選手をどう育てていくか」ということを意識した戦術を組み立てさえすれば、U-11、U-12大会の決勝のような緊迫した試合で選手たちは実りある経験ができるのだ。

本日9月17日からは、時之栖に舞台を戻し、ニューバランスチャンピオンシップを締めくくるU-16大会が行なわれる。8人制サッカーで成長を続ける小学生の選手たちが、将来の指標とできるような試合を期待したい。

写真提供:ニューバランスジャパン

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