ガンバ大阪、エンジン全開。逆転
優勝への「燃料」は開眼した長沢駿

  • 高村美砂●文 text by Takamura Misa
  • photo by AFLO


ゴールという結果を積み重ねてチームを引っ張る長沢駿ゴールという結果を積み重ねてチームを引っ張る長沢駿 もともとチームへの献身性という点において、長沢は仲間からの高い評価を得ている。そのうえで、足もとの器用さを生かして、時に前線で起点となり、時につなぎ役を果たすなど、一緒に前線を構成する選手のプレースタイルに応じて自身の役割を変えられる選手だ。もちろん、肝心のフィニッシュでも存在感を示し続けている。

 遡(さかのぼ)れば、今季のJ1ファーストステージでも、長沢はFW陣の中では誰よりも早く結果を出した。5月末にケガで戦列を離れてしまったが、セカンドステージ第4節のアビスパ福岡戦で復帰。その直後は思うようにいかない部分もありながら、第7節のサガン鳥栖戦でアディショナルタイムに劇的な決勝ゴールを挙げると、第8節のジュビロ磐田戦でも2試合連続となるゴールを決めてチームを3連勝に導いた。

 さらに、第10節の湘南ベルマーレ戦でも、相手に先制される苦しい展開の中、今季自身初の2ゴールを記録。逆転勝利の原動力となって、チームの連敗を阻止した。その勢いは衰えることなく、ホームで行なわれたYBCルヴァンカップ準々決勝の第2戦は、またしても相手に先制を許したが、再び長沢が2ゴール。試合をひっくり返して、6-3の勝利に大きく貢献した。

 そんな長沢に好調の理由を尋ねると、ニッコリ笑ってこう語った。

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