サッカー試合を丸見えに。データスタジアムの驚速入力を見た! (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

 カタカタとキーボードの音が響くなか、近くを見ると、入場する選手の映像を見つめながら「坊主頭、白」などと手書きでメモをとる男性スタッフがいる。いったい何をしているのか? 選手の名前を知らないのだろうか? 教えてあげたほうがいいかな......と迷っていると、「彼は今、試合のデータ入力をする準備をしているところです」と、案内をしてくれたデータスタジアム株式会社フットボール事業部の辰巳悠太氏が説明してくれた。

「これから、試合の映像を見ながら選手のプレーをひとつひとつ入力していくんですが、顔や背番号だけではボールに関わった選手を瞬時に見分けることが難しいので、髪形やシューズの色など、選手の特徴を事前にメモしておくんです。例えば、髪がアフロでシューズがピンクとかだとすごくわかりやすくて助かります(笑)」

 なんと、やはり人力で入力しているのか。ものすごくハイテクな印象のデータも、実はローテクな人海戦術で作っていたとは......。

「ボールと関係のない、各選手の走行距離や加速度、移動のエリアなどのデータは、スタジアムに専用のカメラを設置することで半自動的に取得することができるんですけどね。システムに背番号を入力すると、サッカーのゲームのように選手にタグづけがされて、その動きを追っていくんです。ただ、選手が交錯したりするとタグが外れてしまうときがあるので、試合中はそのタグをつけ直す作業を行ないます」

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