2016.07.15

名古屋グランパス、J2転落の危機。
ピクシー去って3年目の迷走

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 しかし、このストロングポイントをケアされると、勢いは次第にしぼんでいく。1stステージは第10節・横浜FM戦を最後に勝てなくなり、14位に低迷。2ndステージを前にセレッソ大阪からMF扇原貴宏、FC東京からMFハ・デソンといった実力者を緊急補強したものの、好転する兆しは見えずに前節の川崎フロンターレ戦でも敗れて、年間順位でついに降格圏に沈んだ。

 そうしたなかで迎えた第3節・鹿島アントラーズ戦――。1stステージ優勝チームとの対戦は、あまりにも酷な流れだった。

  この日の鹿島はいわば、1.5軍とも呼べるチームだった。中3日の連戦を考慮したのだろう。石井正忠監督はMF金崎夢生、MF小笠原満男をはじめ、レギュ ラー5人を温存し、18歳のルーキーFW垣田裕暉をデビューさせるなど、スタメンの平均年齢24.64歳という若いチームで臨んでいた。

 そんな相手に、名古屋は序盤から防戦一方。開始6分に失点し、26分に2失点目。前がかりになった終盤にはカウンターを浴び続け、セットプレーからダメを押されるという、まさに絵に描いたような「完敗」だった。

「追いかけるには、なかなか厳しい相手でしたね。チャンスがなかったわけではないんですが、そこを決めてくるチームと決められないチームの差。後半は少し巻き返して、前に出られるようになったんですが、そこでなんとか1点ほしかった。1対1のプレーの厳しさ、激しさというのは、やはりアントラーズだった。多くのタイトルを獲っていますし、1stステージも獲っている。素晴らしいチームですね」