Jリーグ走行距離ベスト5独占。新潟・加藤大が誰よりも多く走る理由 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei  photo by Getty Images

「今年は慶との関係性をすごく意識しています。お互いがカバーしあって成り立っているし、うまく信頼関係も築けていると思う。今はどんな相手が来ても、ふたりでうまく守れているという手応えはあります」

 抜群の破壊力を誇るクリスティアーノに仕事をさせなかったのは、このふたりの対応力によるところが大きかった。司令塔として攻撃に絡みつつ、守備でも十分な働きをこなした加藤は、この日も両チームトップの12.951kmをマーク。加藤にすれば少ないほうだが、それでも気温30度近い暑さを考えれば、やはりこの数字は驚異だろう。

 走らなければサッカーは成り立たない。とはいえ、ただ走ればいいというわけでもない。「考えて走る」とは、ひと昔前に頻繁に用いられたフレーズだが、果たして加藤は何を考えて走っているのだろうか。

「現状では守備で走ることが多いとは思うんですけど、味方を助けるための走りだったり、相手の強みを抑えるための走りは、勝つために必要なことなので、そこは運動量として減らしたくはない。逆に攻撃でも、無駄走りというか、味方がフリーになれるように相手を惑わす走りを、もっともっと増やしていきたいと思っています」

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る