日本代表の「インテンシティ」を高めるために何をすべきか

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro

 最近の日本代表の戦いを見て感じていることに、日本人選手の「インテンシティ」(プレー強度)の低さがある。キリンカップのボスニア・ヘルツェゴビナ戦では、国内組の若い選手たちが、インテンシティで上回る相手に押し込まれるシーンが目についた。

 そもそもインテンシティという言葉が日本サッカー界で使われるようになったのは、ザッケローニ元監督が日本代表指揮官だった2013年頃からだ。

 意味としては「プレー強度」を指すが、これは体格の大きい、小さいとは別もので、当たり負けしない体幹の強さ、走り負けない持久力、俊敏性など、プレーの強さや迫力、あるいは激しさのことを言う。

 日本代表でインテシティの高い代表格は長友佑都だろう。彼は自分よりも体の大きな選手と対峙しても、押し込まれることがほとんどない。長友は肉体を鍛えあげることでインテンシティを高めているからだ。長友だけではない。本田圭佑にしろ、岡崎慎司にしろ、欧州の主要リーグのクラブに在籍している選手たちは、インテンシティが高い。

 言い換えれば、日本人選手が海外リーグでプレーをするためには、インテンシティを高めなければ、外国人選手と互角に渡り合うことができないし、レギュラーになることも難しいということだ。

 しかし、Jリーグに目を向けてみると、海外の主要リーグと比較して、ほとんどの日本人選手はインテンシティが低いと言わざるを得ない。これは、Jリーグでは、試合で対峙するのは日本人選手同士のことが多いため、高いインテンシティを求めなくてもプレーできてしまうためだ。

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