またも失速。浦和レッズの選手にその理由を直接聞いてみた (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei  山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「戦術うんぬんよりも、戦い方の問題ですね。もちろん、ダメな試合やできていない試合の映像を見て話はしていたんですけど、やっぱり流れがよくないなかで消極的なプレーが続いちゃったというのが、一番の問題だったと思います」

 とりわけ槙野は、先制点の重要さを説く。

「ガンバ戦も、広島戦も、立ち上がりの失点でゲームプランが崩れた、というのはあった。今日は逆転できたけど、やっぱり僕たちの理想は前半を0-0で終えて、終盤に畳みかけられれば......というのがある。もうちょっと、我慢するところは我慢する、そういうメリハリが必要だったかなと思います」

 先制点の重みを身をもって感じているからこそ、FC東京戦でも先に点を奪われた時点で、下を向いてしまう選手がいたという。それでも、チームが瓦解せずに立て直されたのは、ハーフタイムの15分が大きかったと槙野は言う。

「ロッカールームでのあの時間が、本当に大きかった。ここ数試合、監督もナイーブになっていましたが、今日は監督がどしっと構えていることが選手にも伝わってきました。あそこで監督から、『何をやっているんだ!』と言われると、もしかしたらさらにやられていたかもしれない。でも、『いい戦いができている』と言われたことで、安心感を得られたし、『まだやれるぞ』という想いにもつながった。なかなかないですけどね、負けているときに、『いいぞ』と言われるのは」

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