2016.06.10

【恩田社長の600日】ラモス、川口、三都主が岐阜にやってきた

  • 恩田聖敬●文 text by Onda Satoshi

 FC岐阜後援会は、個人会員と法人会員があり、会費の7割(私の社長在任中に6割から1割アップしました)をFC岐阜の財政支援に充てて、残りの会費で会報誌の発行などをしています。後援会スタッフについても、過去はFC岐阜のスタッフが兼務していましたが、専属のスタッフを星野会長が派遣してくださいました。このおかげで後援会の人数は、1年間で個人会員が2倍の約5000口、法人会員に関しては3倍の約500口に一気に拡大しました。財政支援の観点からも、1000万円以上のインパクトがありました。

 しかし、後援会はあくまで後援会でしかなく、ブームと知事や星野会長のご威光により、お付き合いでお金を出しても、長続きはしないことが予想されました。それを裏付けるデータがあります。後援会に加入すると、その特典としてチケットが付くのですが、その使用率は2、3割しかなく、スタジアム誘致には繋がっていません。私は「嘘から出た誠作戦」と名付け、義理から始まった関係を、どうやってファン化するかが、最大の課題でした。スタジアムの雰囲気を体験していただく、とことん理念を説く、非常に労力を要する仕事でした。本件については、別の回でゆっくり書きます。

 後援会がオールぎふ体制に生まれ変わり、組織図を公表した時に、1人のサポーターからスタジアムで呼び止められます。彼の言い分はこうでした。後援会の組織が刷新されていわゆる「お偉いさん」が加わったのはわかるが、昔からずっと応援してきた私のような個人後援会員は、この組織図のどこに入る余地があるのか? あとはこっちでやるからと、突き放された思いがしてすごく寂しい。

 後援会の件に限らず、このような類の話は社長就任当初、数多く聞きました。コアサポーターからすれば、自分たちの力でクラブを支えてきた自負と、過去助けてくれなかった財界への不信感があります。ラモス監督・川口選手・三都主選手がきた途端に手のひら返しやがってくらいに思っていたと思います。コアサポーターも『FC岐阜』を取り巻く環境の劇的な変化に、ついて行けずに戸惑っていました。