G大阪のジレンマ。遠藤保仁の起用はトップ下か? ボランチか? (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei  山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「倉田はボランチの可能性を秘めている。今日は広島戦に比べてパフォーマンスを出し切れなかったが、ボールを運べて、さばけるし、ハードワークもできる。G大阪が新しいステージに行くには、倉田や井手口(陽介)のようなボランチが出てこないといけない。もちろん、遠藤のいいところはあるし、これからも彼の力は必要だけど、倉田に経験を積ませて、自分たちの武器にしていきたい」(長谷川監督)

 振り返れば、G大阪の栄光は遠藤とともにあった。2005年のJリーグ初優勝も、2008年のACL制覇も、2014年の三冠獲得も、この稀代のボランチがいなければ成し得なかっただろう。

 しかし、いかなるレジェンドであろうとも、いずれ力は衰える。そうなったときに慌てふためかないためにも、求められるのは未来を見据えた強化指針。常勝クラブの歴史を築いていくには、「世代交代」というテーマを戦略的に推し進めていかなければならないのだ。

「脱・遠藤」へ――。G大阪は今、大きな岐路に立たされている。

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