2016.04.12

横浜FM対浦和戦で光った、MF遠藤渓太とGK西川周作の勝負

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 守りを固め、浦和に生じる一瞬のスキを狙っていた横浜FMが仕掛けた3度のカウンター。主役は、「スピードを武器にしている。そこはJ1でも通じていると思う」と語る18歳のルーキー、MF遠藤渓太である。

 1度目は、敵陣に入ったところから、遠藤が長い距離をドリブルで独走。ゴール前にはFWカイケも走り込んでいたが、自らシュートまで持ち込んだ。しかし、シュートは力なく、浦和のGK西川周作の両手に収まった。

 2度目は、1度目と同じようにドリブルで浦和ゴールに向かった遠藤が、今度はペナルティーエリア手前でカイケへのパスを選択。だが、これはDFにカットされた。

 そして、ハイライトは3度目。自陣で奪ったボールをカイケがうまくキープして中村へつなぐと、前を向いた中村は相手DFラインの背後に広がったスペースへ、ふわりと浮かしたパスを落とす。

 これが、まさに絶妙なピンポイントパスだった。

 DFラインの背後を広くカバーできるGK西川は、このボールを自分で処理しようと一度は飛び出したものの、間に合わないと判断して再びゴール前に戻った。下手をすれば致命傷になりかねない、名手・西川にしては珍しい判断ミスである。中村の鮮やかなパスが、日本代表GKに"後手を踏ませた"のだ。

 DFラインの裏へ飛び出した遠藤にとっては、GKと1対1になれるチャンス。だが、中村のお膳立ての甲斐もなく、18歳のルーキーにはまったく余裕が感じられなかった。